映画『羊の木』どこまでいっても他人は他人(ネタバレ感想)

映画『羊の木』 | 2018年2月3日(土)全国ロードショー かつて殺人を犯した者たちと信頼関係を築くことができるのか、異質な他者を受け入れることができるのかを問う作品。以下はネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください。 様々な理由で殺人の罪…

『はじめての構造主義』感想

構造主義の入門書。レヴィ・ストロースと彼の著作を中心的な題材として、構造主義に対する大まかなイメージがつかめるようになっている。中学生にも理解できるような内容をめざしたとあったが、このレベルだとかなり賢い中学生じゃないと厳しいのではないか…

『幼年期の終わり』進歩の先にあるものは

ストーリー(ネタバレ) 圧倒的な科学力を持った異星人(オーバーロード)が地球にやってくる話。彼らは地球を侵略するわけでもなく、何かを要求するわけでもなく、ただ地球の管理者・裁定者として存在するのみである。彼らはやがて人類にテクノロジーを提供…

『山田孝之のカンヌ映画祭』ワナビ狂騒曲 - 作品の感想(ネタバレあり)

「映画 山田孝之」Blu-ray(特典3D Blu-ray付き2枚組) 出版社/メーカー: 東宝 発売日: 2017/12/13 メディア: Blu-ray この商品を含むブログを見る 『山田孝之の東京都北区赤羽』に続く、ドキュメンタリー風作品。今作では、山田孝之と山下敦弘のコンビに加え…

映画『モールス』感想 - 吸血鬼と人間の共生

モールス (字幕版) 発売日: 2013/11/26 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログを見る ちょっとグロめの吸血鬼のお話。人間が寝ている間にちょこっと血液をいただくような紳士的なやつではなく、肉ごと貪り喰らう残酷な不老の存在として描かれています…

映画『花とアリス殺人事件』感想 - 思春期の可笑しさと哀しさ(ネタバレあり)

花とアリス殺人事件 発売日: 2015/08/12 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログを見る 概要 まずはじめに、先に実写版の『花とアリス』を観た方には言うまでもないと思いますが、殺人事件なんて物騒なものは起こりません。物語の軸は、主人公の一人で…

映画『オーバー・フェンス』感想

オーバー・フェンス 発売日: 2017/05/24 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログを見る オダギリジョー・蒼井優主演。これといった目標もないまま、怠惰に職業訓練校に通い続ける男と、情緒不安定なキャバクラ嬢の恋物語。 舞台は北海道函館市。観光都…

『ビッグバン・セオリー』でシェルドンを演じるジム・パーソンズが映画『ドリーム』に出演

大人気米コメディドラマ『ビッグバン・セオリー』シリーズの天才物理学者シェルドン・クーパー役で有名な、ジム・パーソンズが明日9月29日、日本公開となる映画『ドリーム』に出演している。 映画『ドリーム』(原題:Hidden Figures)はNASAで働く黒人女性エ…

『TAP the last show』陳腐なドラマも吹っ飛ばすタップダンスの迫力 - 感想(ネタバレなし)

©2017 TAP Film Partners 『相棒』シリーズの水谷豊が初監督兼主演を務める作品。かつてタップダンサーとして名を馳せたが、ショー中の事故により引退を余儀なくされた男の再生と、彼の周囲の人間模様を描く。 簡単に全体の感想を述べると、タップダンスシー…

『ベター・コール・ソウル』シーズン3第9話「転落」ネタバレと感想

薬のすり替えに成功したナチョはヘクターが早く発作で倒れるのを待ちますが、それより先に父親の会社にヘクターが乗り込んでくる可能性が高いという状況に陥ってしまう。ナチョは父親に対し、自分が未だヘクターの下で働いていることを告白し、彼から運び屋…

『ベター・コール・ソウル』シーズン3第8話「転倒」ネタバレと感想

弁護士としての収入が無くなってしまったことにより、行き詰まるジミー。奉仕活動の監督者を口八丁で騙したり、CM制作費の支払いを渋る楽器屋のオーナーから、事故を演出し高価な楽器をせしめるなど、かつて「滑りのジミー」と呼ばれていたころに再び近づい…

漫画『鬱ごはん』こんなに悲しいグルメ漫画があるだろうか - 感想

『バーナード嬢曰く。』の施川ユウキによる作品。就職浪人生である根暗ぼっち系主人公の鬱々とした日々を、すごく不味そうな食事と共に描くグルメ漫画(?)。作者の実体験に基づく、ある意味リアリティに溢れた何の歓びもない日々の食事を描くことにより、…

映画『美しい星』謎だらけの複雑な作品 - 感想(ネタバレあり)

当たらない気象予報士として有名な父。大学卒業後、フリーターとして冴えない日々を送る兄。大学内で孤立し、自分の美しさを持て余す妹。自己肯定が難しい彼らが、現実逃避の手段として利用したのが、自分が宇宙人だという設定でした。 本作は自らを水星人だ…

映画『夜に生きる』映像の美しさは光るが、少し残念な作品 - 作品の感想

©2017 Warner Bros. Japan LLC All rights reserved. 『ゴーン・ガール』、『アルゴ』などで有名なベン・アフレックが監督・主演を務めたギャング映画。ならず者として生きる自分を肯定しながらも、完全な悪党にはなりきれない男の葛藤を描いた作品。一次大…

『メッセージ』ひと味違う地球外生命体とのファーストコンタクト - ネタバレ感想

寡作のSF作家テッド・チャンによる『あなたの人生の物語』を原作とした作品。突如地球に現れた、奇妙な姿をした地球外生命体ヘプタポッド。彼らが一体何を地球人に伝えようとしているのか、言語学者である主人公ルイーズが解き明かしていくというストーリー…

『マンチェスター・バイ・ザ・シー』人生の悲喜こもごも - ネタバレあり感想

主演・ケイシー・アフレックの抑えた演技と、父を亡くしながらも飄々と生きる甥を演じたルーカス・ヘッジスの演技が印象的な作品でした。 鑑賞前の予想に反して、作品は優しいユーモアを交えながら、穏やかな空気のもと展開していきます。主人公のジョーは時…

映画『スプリット』謎のオチ - ネタバレあり感想

© 2016 UNIVERSAL STUDIOS 主演二人の演技は楽しめるものの、最後の展開にはいまいち納得がいかないように感じました。 オチの意味が分からなかった方も多いかと思いますが、最後のブルース・ウィリスと女性の取ってつけたような会話は、本作が映画『アンブ…

『モアナと伝説の海』美しい映像と猛々しいマオリの歌の響き - 感想

©Disney 何よりも映像が美しい。特に海の描写は、世界で最も美しい海であろうともこの映像を超えることはできないのではないか、というほど。 キャラクターの動きのコミカルさは、これぞアニメーションにしかなし得ない物だ!と興奮させるものだった。単純に…

府中駅付近で勉強・作業に使えるお店・施設に関する個人的メモ

府中中央図書館 22:00まで開館。学習専用のスペースはあるが、府中市民以外は利用不可。その他の読書スペースは誰でも利用可能。混雑度は高めだが、座れないというほどではない。蔵書数も多く、自動貸出機の使い勝手が良い。近隣市民は相互利用可能。しかし…

映画『レゴバットマン』ヒーロー物嫌いに勧めたい作品

のっけからハリウッド映画の壮大な演出を茶化しにいくという導入に始まる。ここで笑えるかどうかが本作を楽しめる人かどうかの試金石になっている。終始オマージュやメタネタが満載で、シュールな笑いが本作の大きな魅力となっている。 バットマンシリーズに…

『夜は短し歩けよ乙女』奇抜な演出は面白いが、やや退屈な作品 - 感想

概要 『四畳半神話大系』でも監督を務めた湯浅政明による本作。森見登美彦の人気作であることに加え、先輩役に星野源を起用するなど、公開前の注目度も大きかった作品です。 キャラクターの奇妙なアニメーションや端々のセリフには面白みが見られたものの、…

『T2 トレイン・スポッティング』郷愁と青春の終わり − 作品の感想

前作で仲間を騙し、大金を手に町を出たマークですが、どうにも新しい生活に張り合いを見いだせていない様子。結婚相手を見つけ、まともな職に就けている時点で、町に残された仲間たちとは雲泥の差がありますが、それでも尚、頭の中身は昔とさほど変わってい…

『LA LA LAND』ラ・ラ・ランド、ラストシーンの解釈 - 作品の感想

ラストの空想はどちらのものだったか 二人はお互いのことをどう捉えていたか ラストシーンの解釈 ラストの空想はどちらのものだったか ミアとセブが再会を果たすシーンでは、バンドの演奏を背景に、二人の『あり得たかもしれない』幸せが描かれます。ミアも…

『ナイスガイズ!』ブラックユーモアが支配するドタバタアクション - 作品の感想

©2016 NICE GUYS, LLC 近日公開予定の『ラ・ラ・ランド』でも主演を務めるなど注目の集まっているライアン・ゴズリングと、『ビューティフル・マインド』などで有名なラッセルクロウが共演するアクションコメディ『ナイスガイズ!』。ちょっと抜けてる私立探…

『たかが世界の終わり』家族の絆って簡単に出来上がるものじゃないですよね - ネタバレと感想

Copyright © GAGA Corporation. All Rights Reserved. 2月11日より公開となった、映画『たかが世界の終わり』。 若き劇作家のルイは、自らに死期が迫っていることを告げに、12年ぶりに家族の元へと向かう。長い空白の時間は家族に何をもたらしたのか。

映画『マリアンヌ』夫婦の愛とマリアンヌが守ったもの - ネタバレと感想

©2016 Paramount Pictures. All Rights Reserved. 本日2月10日より日本公開となった、映画『マリアンヌ』。戦時下という極限状態における夫婦の愛と絆がテーマとなっており、疑いの中で葛藤する夫婦をブラッド・ピット、マリオン・コティヤールの二人が演じ…

映画『マリアンヌ』夫婦の絆と疑惑の間で ‐ あらすじと感想(ネタバレ無し)

©2016 Paramount Pictures. All Rights Reserved. 映画『マリアンヌ』、ネタバレ無しのあらすじ紹介と感想になります。

『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』ご都合主義とキャラ萌えの彼方 - 作品の感想

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テクノロジーがもたらす負の側面 - ドラマ『ブラック・ミラー』が描くもの

『ブラック・ミラー』3-2「拡張現実ゲーム」より

映画『LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門』五ェ門の実直さが渋い魅力を醸し出す - ネタバレと感想

©TMS 『次元大介の墓標』に続くルパン三世のスピンオフとして制作された、石川五ェ門を主人公とする作品。若き日の五ェ門とルパン達の活躍を描く。